教育地域科学部/生活科学教育講座  竹内 恵子准教授


所属:教育地域科学部/生活科学教育講座/ 職名:准教授 専門分野:保育


「ひとりじゃないよ。」医師・研究者として保育を応援

様々な悩みを抱える先生たち

 他の子に比べると理解が遅い、こだわりが強い、集中力が続かないなど発達の気がかりな子の保育は、担任の先生が一人で抱え込むと辛いもの。私は、保育園や幼稚園に直接うかがったり、定期的に研究会を行ったりして、悩みを抱える先生とは少しちがう小児科医兼保育学者としての立場から、先生方と一緒に保育の検討をしています。

多角的な視点で保育をサポート


保育士らとともに行う研究会の様子

 「絵本を読んでいても、他の子どもと違いすぐに席を立ってしまうんです。」など、先生方から挙げられる悩みは様々。子どもの行動は、生まれ持った特性や育てられ方を含めたそれまでの経験、そのときの環境など様々なことが影響しています。保育士、言語聴覚士、心理士、小児科医など、立場が違うと同じ子どもを見ていても気づくことが違います。「絵本が発達段階に合っていないのではないか」「座っている位置がよくないのではないか」「逆にどんな絵本の時なら楽しめているのか」「生活リズムは整っているのか」など、それぞれの立場から意見を出し合って検討していくことで、子どもの行動の背景が整理されていきます。そして子どもに対する理解も深まり、その結果「こんな保育にしていったらどうだろう?」といったアイデアが生まれてきます。
 医師として直接子どもに関わるだけでなく、そこで培った知識や技術を生かして保育を担う人々を支えるシステムを研究していくことが、今私が最も関心を寄せているテーマです。

柔軟な発想でチャンスを掴め!


研究会のメンバーと

 私は小児科医として社会人生活をスタート。病院で病気の子どもたちの診療にあたってきました。転機が訪れたのは、出産のため育児休暇を取っていた時です。今のような職場復帰体制がない頃で、スキルダウンしないためにと上司の紹介で保健所や病院へ勉強に通っていました。「医療では解決できない『子どもの育ち』を支えていく小児科医がいてもいいのではないか。でも何ができるのかな。」と考えはじめた頃、教育地域科学部への着任がきまり、学生時代に思い描いていた「病気を治す医師」とは少しちがう進路を歩み始めました。
 今は小児科医と研究者の二足の草鞋を履き忙しい日々を送っていますが、他職種の方との仕事や研究を通して、子どもについて様々な視点から学びながら働けることに、とても充実感を感じています。人生はどこで何があるかわかりません。学生の皆さんには、「こうでなければならない」というしがらみに縛られず、柔軟な発想で舞い込んだチャンスをつかんで欲しいですね。

【先生が今ハマっていること】

昔から本を読むことが好きで、特に歴史ものを好んで読みます。歴史小説では、永井路子さんが描く女性を主人公とした作品が好き。また気持ちをストレートに表現している万葉集なども好きですね。